無麻酔の歯石除去について
2021.05.14
カテゴリーコラム
皆さんこんにちは。
今月のコラムは無麻酔での歯石除去についてのお話です。
ワンちゃんと暮らしているご家族の中でトリミングサロンや動物病院などで無麻酔での歯石除去を勧められたことはありませんか?
麻酔をかけずに簡単で手軽に歯石がとれて歯が綺麗になる!!と思う方もいるかもしれませんが、それは大きな間違いなんです。
実は無麻酔での歯石除去にはデメリットがたくさんあります!!
無麻酔での歯石除去のデメリット
①痛み
②口腔内の裂傷や出血
③歯の破折や下顎骨の骨折
④無理に動物を押さえつける事による四肢の脱臼や骨折
⑤歯の表面の研磨をしないので歯垢歯石が付きやすくなる
⑥歯周ポケット内の歯垢歯石の除去ができない為、歯周病が悪化してしまう など
②口腔内の裂傷や出血
③歯の破折や下顎骨の骨折
④無理に動物を押さえつける事による四肢の脱臼や骨折
⑤歯の表面の研磨をしないので歯垢歯石が付きやすくなる
⑥歯周ポケット内の歯垢歯石の除去ができない為、歯周病が悪化してしまう など
とても危険なことが多く、ワンちゃんにもかなりの負担をかけてしまいます。
それだけではなく恐怖心を植え付けたり、痛みによるトラウマで口周りを触ろうとすると攻撃的になったりと歯磨きが出来なくなることもあります。
さらに、施術後に誤嚥性肺炎になってしまったり、死亡した報告もあります。
それに比べ病院で行う麻酔下での歯石除去は・・・
麻酔をかけて行う歯石除去のメリット
①しっかりとした痛みの管理
②痛みで動物が動くことが無いので安全
③歯周ポケット内の歯垢歯石までしっかり除去
④歯の表面を研磨
⑤口腔内をしっかり診ることできちんとした診断をつけることができる など
②痛みで動物が動くことが無いので安全
③歯周ポケット内の歯垢歯石までしっかり除去
④歯の表面を研磨
⑤口腔内をしっかり診ることできちんとした診断をつけることができる など
歯周病の原因となる歯垢歯石をしっかりと除去することで歯周病を改善することができます。
痛みのない安全で安心な処置をする上では全身麻酔を行うことが必要不可欠です。
歯石除去をしたいと悩まれている方は無麻酔での歯石除去を考えるのではなく、
一度当院の獣医師に相談してみて下さい。
日本小動物歯科研究会認定 動物歯科口腔外科看護師 山城裕介