“めばちこ(ものもらい)”って犬にも起こるの?
2021.10.13
カテゴリーコラム
めばちこ(ものもらい)とは?
めばちこ(ものもらい)とは、まぶたのふちにあるマイボーム腺という皮脂腺に細菌が感染して起こる急性の化膿性炎症です。麦粒腫ともいいます。
マイボーム腺は、涙の蒸発を防ぐ油を分泌しており、マイボーム腺が詰まったり、汚れたりすると乾き(ドライアイ)や腫れ、炎症などの様々なトラブルを引き起こします。
マイボーム腺は、もちろん犬にもあり、麦粒腫は犬でも起こる病気です。
治療法は?
麦粒腫が起こると、まぶたの一部が腫れてきて、犬は痛みや不快感を示すこともあります。
治療法は人間と同じく抗生物質の点眼や内服です。切開して膿を出すこともあります。
また麦粒腫に似たもので、まぶたの病気には、霰粒腫(マイボーム腺の脂が固まり、詰まることで、周囲に炎症を起こす病気)やマイボーム腺の腫瘍、アレルギーなどに関連する眼瞼炎などがあります。
見た目は麦粒腫に似ていても、それぞれ治療法が異なるのです。
マイボーム腺の詰まりは麦粒腫や霰粒腫を引き起こします。このマイボーム腺の詰まりを防止するために、日頃のケアとして、まぶたのマッサージや温罨法(おんあんぽう=瞼を温めるケア)、専用コットンでのふき取りなどを行っていきます。
犬には上手に点眼ができない子や、飲み薬が飲めない子もいますよね。また顔周りを触られるのが苦手な子もいると思います。
その子の性格に合わせて、治療法やケアの方法を考える必要がありますよね。
これってめばちこかな?と思うときは、ご相談ください。
獣医師 伊原宏美